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2007年6月10日 (日)

【実技講習】 読図

6月と言えば梅雨。そんな時期でも決行できる講習として、L学校では毎年この時期に読図の講習を行っています(快適な講習かどうかは別として・・・)。

今回は梅雨入り前にも関わらず、上空の寒気の影響で関東地方は雷雨が予想される週末となってしまいました。

基本を学ぶと言うことで、今回はGPSも高度計も使用不可。あくまでも1/25000地形図とコンパス、そして目の前に広がる地形のみからゴールを目指します。

※写真はクリックしたら大きくなります。P6100036_2

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■場所:西丹沢/椿丸周辺

■講師:入木田実文(主任/みずなら山の会)、後藤真一(カモの会)、門脇道成(川崎勤労者山岳会)、樺嶋正道(こだまの会)、MO(川崎柴笛クラブ)、三瓶健(藤沢山の会)

■講習概要:

・天気…雨のち晴
・コース…きこり村駐車場(スタート)~浅瀬~P519~P780~P795西のピーク~P838~下降~法行沢河岸

■講習レポート(三瓶補助講師):

・前夜横浜発で午前0時ころ現地到着。午前5時起床、当日朝到着組を待ち打ち合わせ後、6時40分から20分置きに各班順次スタート。天候は曇りだが、悪化する模様。

・3班(KF、NA、三瓶)、7時20分ころスタート。きこり村駐車場から浅瀬を過ぎ、尾根に取り付くポイントを探す。取り付きは明瞭で、何箇所かあったポイントのうち、最も楽そうな箇所から取り付き、尾根に上り始める。

P6100005 ・トップはポイントごとに交代してもらう。取り付きからP519~P780はさほど問題なく進む。「できるだけ尾根を忠実に登る」ことを心がける。途中で先行パーティに追いついてしまい、時間調整なども行う。途中で雨が降ってきたので雨具を装備。

・P780~P795西ピークまでの間は、地形図上で2つコルがある以外は分かりやすい。ただ、尾根の左右が地形図よりも極端にキレ落ちている箇所があり、地形図と実際の地形には違いがあることを理解。

P6100004 ・P795~P838の間では、要所要所でコンパスをセットし直し、できるだけ精度の高い読図を行えるよう心がけた。途中、木の皮を強引にはいだような跡が何ヶ所も見つかり、「クマではないか」などと話し合う。雨は激しさを増すばかり。

・P838を過ぎるといよいよ下山だが、下降ルートの発見が今回の読図で最も苦労したところか。地形図上でも分かる通り、下山に使う尾根の上部は非常に太くなっており、ルートを特定するのが難しい。外への視界が効く箇所で現在位置を特定し、自分たちが正しいルートに進んでいることを確認しながら慎重に進む。
しかしながら、下山ルートに入った直後から藪漕ぎ(さほどではない)で、ルートファインディングに苦労する。少し進んだらコンパスで方向確認、また進んで方向確認を繰り返す。
無事に藪を脱出し、開けている場所で進んできたルートを振り返ってみる。すると、藪のあった箇所はわずか数十メートルにしか過ぎないのに、ずいぶんと苦労したものだと実感。
少し視界が効かなくなるだけで、ルーファイの難度は跳ね上がる。

P6100016 ・大したルート間違いもなく、順調に進んできた我々だが、下降路の900m付近から二俣に分かれている尾根に気づかずに下りてしまった。
結果的には正しいルートを進んでいたのだが、分岐に気づかなかったのはまずかった。やはり、藪に覆われていたりすると、周囲の地形も分かりづらくなってしまう。
分岐を確認するために途中まで上り返し、入木田班と合流。
その後、尾根の最下部で15mほど懸垂下降して無事下山となった。
下に着いたら、なぜか晴れ。ずぶぬれになった衣服が乾くのは嬉しいが、やっぱり読図中に晴れていて欲しかった…。

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■感想文 その1   

読図講習を終えて
初級:DOさん(カモの会)

6月10日(日)灰色の雲が立ち込める中、丹沢湖畔の山北町世附にてリーダー学校の読図講習が開催されました。
前日、横浜の県民センターにて鳥越講師の下みっちりと机上講習を行い、直後車に分乗して東名高速経由で西丹沢方面へ。横浜を出る頃は小降りだったのが、高速に入ると大雨に。明日の天気がどうなることかととても不安になります。その夜は、「道の駅・山北」の軒先にテントを張り、雨風をしのぎました。早朝5時起床なのでそそくさと就寝。
翌朝は殆ど雨が上がりようやく回復か?と期待を持たせます。でも、雲は分厚く予断を許しません。五つの班に分れ時差を設けて出発し、林道を進みます。
やがて、椿丸(902m)へと向かう今回の課題ルートの入り口に差し掛かり、ここから道無き道を地形図を頼りに登り始めます。この時は殆ど雨が降っていなかったのが、登るにつれ雨が激しくなり何と雷が轟きます。遠雷とはいえ道無き道を辿ると尚更どうなることかと読図の事より天気の方が気にかかるのです。(本当はそうではいけませんが、、、。)
幸いにも、足元は歩きやすく下草も少ない所だったので歩くのに苦労はしませんでした。しかし、椿丸から離れスタート地点へ戻る林道に降りる尾根へと転進した所様相は変わりました。カヤトと杉の植林の境目を行くのですが、杉の植林は手入れがあまり施されていない上、カヤトの所は行く手を阻むように旺盛に茂ってます。それまでは、林床がよく見渡せた所を進んでいたのがこれでは地形を推測するのが困難です。ただ、カヤトの所は周囲の風景が見渡せるのでこれが幸いでした。回りの山々と谷筋をもう一度眺め、場所をコンパスと地形図で確認して半ば賭けと思いつつも講習で習った通りに班のメンバー同士でお互いやり取りしながら進んだことで思いも早く沢筋に到着。ここで目的の林道に上がれるかと思いましたがそうは問屋が卸さなかったのです。
地形図ではすぐ向こう岸にゴールへと繋がる林道が走ってますが、眺めただけでは分かりません。結局行ったり来たりしながら最後は講師の方が渡りやすい所を見つけそこから対岸へ渡ると踏み跡を通って程なく林道に、、、。一同ホッとし、あとは元の所へと戻るのみです。その頃には雨も上がり次第に青空が垣間見えました。全員無事にゴールへと戻った時にはすっかり晴天になってました。
読図講習を終えて改めて思うのは、地形図とコンパスを信じて見極めながら大胆さと慎重さを使い分けて行く。その為にも頭の中で如何に2次元から3次元のイメージに替えて回りの地形と風景を結びつけるかということです。今回学んだ基礎的な技術を元に、さらに経験を積んでよい意味で自信を持って「道を切り拓いて」いけるようにと思うのでした。
最後に、机上・実技共々講師の皆様にはお世話になりました。改めて御礼申し上げます。

■感想文 その2

初級:IWさん(こぶしの会)

P6100006_1 今回(2007年6月10日)のリーダー学校の読図山行で印象的であったのは、自分のいる場所を判断する材料が、近辺の地形しかないという状況にあったことである。大体この辺に居ると分かっていれば、遠く離れた特徴のある山頂などの目標が一つでもあれば角度から比較的容易に位置を特定出来るのだろうが、そのような目標もなく、比較的幅のある傾斜のゆるい尾根の上で、目進むべき尾根を間違いなく見つけることの困難さを十分に思い知らされた山行であった。

読図山行としては、十分に考慮され、実に上手く選択されたルートであったろう。

最大の問題は自分がいる場所を自信を持って特定出来なかったことで、当然のことながら現在地が分からないと、進むべき方向も特定できない。

コンパスで東西南北は読めても、現在地を間違えると、進むべき方向は狂ってしまう。

従って最も肝要なことは、何度も注意を受けたように、歩きながら常に自分の現在地を確認し続けることであろうが、私にとっては体力の無さも加味されて、例えば重荷や急登で打ちひしがれて、息も絶え絶えという状況では歩きながらの現在地の確認などは極めておぼつかないというより、不可能に近い。

ルート間違いを防ぐために、読図はリーダーに一任することにして、リーダーの荷物は軽くしておくとか、リーダーには超人的体力を要求するとかの対策も考えられるが、現在のリーダー学校では、超人的体力を持たない人も存在するであろう参加者全員がリーダー候補という前提で計画が立てられており、いくら苦しくても現在地を把握しておくことが望まれていて、そのための訓練が行われたものであることは明白である。

読図山行なので、ゆっくり歩いていて、ばててどうにもならないという状況にはならなかったが、それでも現在地確認にはかなりの困難を伴った。

正しいとは思っていても、講師から間違いないか?と念を押されると確信が持てず、調べ始めるとますます分からなくなってしまったのが実情であった。

これは私だけの問題ではなく、多かれ少なかれ皆同じような状況にあったと思われる。

間違えたら自信の持てる場所まで引き返すという原則に従い、戻ってみたものの、今度は通ったことは分かっていてもそこが正確に何処なのかが怪しくなってきてしまう。

行きにみた景色と、戻って来たときに見える景色も違って見える。

引き返したからといっても、よほど明確な場所でないと、やはり確信が持てなかった。

なんとなくこちらだという山勘みたいな思いで終始してしまった。

明確に間違えたということがはっきりしているわけではないが、正しかったとも言えないのである。

場所にもよるが、迷うような場所では、理論的にここが何処だということを、皆が納得できるような説得力のある説明が出来た人は自分の能力を棚に上げて言わせて貰うが、少なかったように思う。

特に838mポイントを過ぎた後は、地図上では比較的簡単そうに見えるが、現在位置の特定が困難であった。

GPSの有効性を改めて認識はしたものの、自分でGPSを使用した場合と今回歩いているときの感覚の違いもあった。GPSを使ったときの方が、頭の中の地図上の情報が多かったのである。

班の間の通信連絡で、ポイント○番通過と連絡していたが、重要な点に番号をつけることが非常に役に立つとの思いがある。

私のは古いGPSで地図など入らないが、500点ほど位置をインプット出来るので、カシミールから読み取った緯度・経度をインプットしてテストした事がある。

例えば100メーター毎にポイントをインプットしても500点あれば50km分あって一日分のルートは十分なインプットが出来る。

ルート上に多くのポイントをインプットしておいて、GPSの示す方向に歩くというテストを行った。はっきりした登山道を歩いて確認したが、大体10m以内程度の誤差で各ポイントを通過していた。勿論GPSの宣伝をしているわけではない。GPSに入れるポイントを選択する際に、間違い易いと思われるポイントを選んでインプットしたが、この作業の過程で、地図が随分頭に入る。ポイントを番号付けする事が読図山行にやはり有効であるといえよう。

地図上に沢山ポイントを入れ込み、歩きながらポイント何番通過ということを確認してゆけば随分有効である。例えば100m毎くらいにポイントをつけておき、何番通過と確認しながら歩けば自信が持てるポイントが増え、引返すにしても最短ですむのではないか。

歩くルートの特徴を考えてポイントを選ぶので、頭にも入り易くなるし、あるポイントで混乱したり、間違えたりしても次ぎのポイントの特徴が異なったりするので、間違いの発見と修正が容易になる。

派生した尾根、などを見て通過地点、番号を確認してゆくと間違いが減らせるのではないだろうか。

そんな分かりきった事を、今頃何を寝ぼけたこと言ってるんだといわれればその通りではある。

残念ながら、次回は大丈夫かといわれれば、やはり自信が持てないでいる。

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